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「なるほどそれはおもしろそうだ。喜んで相手になろう」
だが、それは肩を押さえられてしまい叶う事はなかった。
「…………亮、なんだこの手は?俺にはなんの関係もないだろ?」
今の今までいなかった筈の亮がいい笑顔でそうほざく。
その戯言に脳内警鈴をならす体の本能にしたがって無理矢理立とうとするがさらに強い力で押さえ込まれた。
「ちょ、ちょっと亮?」
陽壱も突然現われて話を承諾した亮に戸惑っているようだ。
まぁ、他の人からは丸分かりの事なのだが本人はなぜこんな勝負を仕掛けられている事さえ理解していないからな。
「陽壱は少し黙っていろ。あとハル、抵抗するな。こうなる運命なんだよ」
「そんな運命死んでもごめんだっつーの!!」
俺の文句スルー(もちろん肩を押さえたまま)して部長と向き直る亮。
「勝負は今日の放課後のグラウンド。俺達は勝負を仕掛けられた本人である陽壱にハル、浅儀とこの俺の4人で受ける。そっちはそっちで4人の精鋭をだしてほしい。勝負の方法は4対4に関してなら何でも構わんからそっちで決めてくれ」
一息で言い切った亮の言葉にサッカー部達は頷くとそのまま踵返っていった。
こうして巻き込まれた俺と張本人である陽壱の意見をすべて無視して勝手に決められたのである。
…………回想終了
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