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「勝負方法は4対4のゲームだ!時間は45分の一本のみ、それと10点以上点差が開いた時点で終了とする。いわゆるコールドゲームって言う奴だ」
向こうは全員白を基調にしたユニフォーム。こっちは、亮と光は同じく赤を基調にしたユニフォームで陽壱はジャージ。
そして俺は……
「何でハルは制服なのさ?」
「まともにやる気がないからです、はい」
制服のままである。理由は今言った通り、当事者でもない俺が何でこんなことに真面目に付き合わなければならんのだ。
「大体、何で光はそんなにノリノリなんだよ?普段ならさっさと帰りたがるだろ」
「いや、亮が参加して勝ったら報酬くれるって言ったから」
そして報酬で何を貰おうか思いをはせはじめた光に嘆息した。
相手は全員2年生。みんなレギュラーのメンバーだし、中心にいる奴は半端なくサッカーがうまい。
寺田 和幸(テラダ カズユキ)
3年生を全員実力で黙らせて部長を勝ち取ったコイツの実力はまさに太鼓判つきだ。
「本当に勝てるって思って……いや、アイツらなら本当に勝てるって考えてるかもな……」
ニヤリと口元を歪める亮に、トリップしながらその場でジャンプを繰り返す二人に俺はもう一度深く深く溜息をこぼした。
ぴぃーーーーー!!
そんなこんなでホイッスルが大きく鳴らされる。
試合……開始だ。
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