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女子にもみくちゃにされている光をスルーし(俺に気付いて目線で助けを求めてくるが無視無視)、そのまま門を抜けようとするところで苦笑いしている男に気が付いた
真田 陽壱、俺の悪友の最後の一人。
ちなみに一応紹介した全員と小、中、高全部同じで幼馴染みである。
「おっす、陽壱。まだ帰ってなかったのか」
俺が声をかけると俺に気付いてさらに陽壱は苦笑いを深くした
「まぁ…ね、かれこれ30分はこうしてるよ」
バッグを放り投げて陽壱の隣に座り込むと、俺はため息を吐く。
「モテる奴は羨ましいねぇー、それで助けを求めてくるんだからいっぺん死んじまえ」
「それは言いすぎだと思うけど、確かにすごくモテるよね。光も亮も」
羨ましいなーー
そう宣(のたま)った陽壱をジロリと横目でにらみつけ、また小さくため息を零した。
隣でニコニコしているコイツ。コイツは確かに亮や光のようにモテる訳ではない。
だが、しかし。陽壱はピンポイントにモテるのだ。
学園屈指の美少女達が何人かいるのだが、それこそアイドル顔負けの奴らがいるのだがほとんどがコイツに惚れてやがる。
なのにコイツは自分がモテていることに絶対に気が付いていないのだ。
鈍感すぎる、いくらなんでも。今じゃ誰とくっつくか俺達三人のちっぽけな賭けの対象だ。
ちなみに俺はハーレムにピザマン3個、亮は幼馴染みに肉まん2個、光は結局誰ともくっつかないにカレーマン3個だ。
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