ACT4 稲穂宗一郎

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あれから二週間の時間が過ぎた。 聖麟高校は謎の集団感染症とマスコミで話題を呼び、中枝の逮捕によって更にマスコミを煽る結果になっていた。 道の駅と建築現場のすり替えも何日かの話題を呼んではいたが、すぐに忘れられることになる。 水希はあのあと気を失い、昏睡状態となって二週間。今だ眼を醒ますことは無かった。 あの日はいろいろなことが水希を心身共に傷付けていた。 また、冬慈の結界無しで変身し、大技を使っていたのだから無理も無い。 斉天大聖の力は必要以上に水希の身体に負担をかけてしまう。 ベースの肉体は人間のままだからだ。 だからこそ冬慈が結界を貼ることで、水希の負担を減らすことが出来た。 水希の部屋から美紀が出て来る。 「水希はまだ?」 美紀は静かに首を縦に振る。 美紀の部屋の前には、 流、冬慈、ナタク、久美が、その後ろに心配そうに座る瑠美と紀代美がいる。 園の他の子供達も皆心配していた。 「久美ちゃん、水希ちゃんは私が見てるから学校に行きなさい…。 今日から学校は再開でしょ?」 「…はい…。」 「瑠美ちゃんも紀代美ちゃんも一緒にね?」 「私達は水希が起きるまでここにいます!」 「水希ちゃんに酷いことしたから…謝りたい…。」
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