追憶

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「ヒ・マ」 陸の家。 綾がテーブルに突っ伏して、暇だ暇だと連呼する。 夏休みの真っ只中、現在宿題取り組み中。 「だーかーら、宿題全部終わらせてからぱーっと遊ぼうって言ってんべさ」 陸は鉛筆をくるくる回してため息を吐く。 陸と綾、良紀は構わない。 問題なのは 「大悟と宏人、こいつらギリギリになんねーと宿題に手ぇつけないから、今やってるんだよねぇ」 綾はうーと呻き声を上げる。 ストレスが溜まりまくっているな。 爆発を恐れてか、二人も黙々と、手をすすめている。 「おー、やってるね。悪ガキ軍団」 そういって陸の部屋に入ってきたのは、派手な茶髪、カジュアルな今時風のファッション、知らない人は姉と思う。 陸の母、通称由美ちゃんである。
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