夜の話。

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「嘘だ。リリンだって信じているじゃないか」 彼女が住んでいるウィスタの木の陰。 沢山の風船や飛行機の残骸が隠してある事を、僕は知っていた。 「お姉さんが夜の世界に行ってしまったって、信じているからこの森に……」 「それ以上言うな!幾ら友達だからって、幾ら親友だからって!」 リリンはさっきより大きな声で怒鳴って、僕を突き飛ばした。 勢い良く閉まるドア。 一層暗くなった、森。
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