最愛の君へ

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「で、なんで結局こうなってんだ?」 ここは草原。 広大な、広大な草原。 そんな広大な草原のど真ん中で、アクセルとロクサスは少々面倒くさい状況に陥っていた。 簡単に言えば、魔物の群れに囲まれたのだ。 と言っても、2人が目を覚ました時には既に格好の標的にされていたのだが…。 「まぁ…「向こうの世界」では全然闘ってなかったし、感覚思い出すのにちょうどいいんじゃない?」 状況に似合わない、なんとも緊張感の無い2人に対し、魔物たちは殺気をバンバンぶつけている。 「ふぁぁ… やべ、まだ眠ぃわ」 「言ってる場合じゃないぞ、アクセル。 さっさと桜とやらに会いに行くんだろ?」 「まっ、そうなんだけどね。 なんて言いながらも、とりあえずこの魔物たちをどうにかするのが第一なわけで」 「じゃあ、やりますか。 …右」 「俺は左ね」 「んじゃま…いくか」 「いってらっしゃい。 …うん、ごめん。 冗談だから睨むなって」
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