最愛の君へ

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「やっときたか、2人とも」 桜と愛が会議室に入ると、既に底にはセフィリア、ヴィルバールを始め、組織の幹部がそろっていた。 「遅れましたか?」 「いや、今から始まる。 席についてくれ」 セフィリアに促され、直ぐに空いている席につく桜と愛。 「今回収集をかけたのは他でもない。 魔物たちについてだ」 2人が席つくと、それを確認したあとヴィルバールが話を始めた。 「任務に当たっているから分かっているとと思うが…ここ2、3年で魔物たちの実力が急激に上がり始めている。 今はまだ手に負える範囲だから良いが… このまま成長を続ければ、討伐にも支障が出てくる」 「それで、だ」 ヴィルバールの言葉に続け、間髪を入れずにセフィリアが話を続ける。 「この先の方針について、皆の意見を聞きたいと思ってな」 「選択肢は?」 大人しく聞いていたリュウが、不意に口を開く。 「2つだ。 部隊の兵士そのものを増やし数で誤魔化すか、それとも兵士ひとりひとりの実力をあげ、少数精鋭でいくか。 皆の考えを聞かせてくれ」
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