最愛の君へ

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「私は、少数精鋭がいいと思いますよ?」 真っ先に口を開いたのはフレアだ。 言葉には自分の意志がしっかりと含まれており、周りに流されるようなことはないだろう。 「うん、僕もそう思うな。 …クロノアは?」 「実力のない頭数を揃えて闘っても、無駄に被害が増えるだけだろう。 それはかつてあの「魔族」との闘いでも痛いほどに思い知らされた」 どうやら、ヴェーダもクロノアもフレアに賛成のようだ。 ヴィルバールは軽く2、3度頷くと、何も言わずに目線だけを桜と愛に向ける。 2人はその意味を直ぐに理解したらしく、同時に大きく頷いた。 「5人の考えは同じか…。 どう思う、リュウ、ゼロ?」 リュウとゼロ。 この2人は共通の心友であるアクセルを通じて出会い、2人事態もかなり気が合うようだ。 セフィリアとヴィルバールから絶大な信用を受けている2人は、名実共に幹部の中でリーダー的な存在と言っても過言ではないだろう。 「問題はないと思います」 「無駄に数を増やすよりは…コストもかからないし、それが最善でしょうね。 クロノアも言っていましたが、雑魚が何人いようが役にたたないのは、既に分かり切っていますし」 ヴィルバール、セフィリア共に反論が無いことをみると、どうやら意見は満場一致のようだ。
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