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「私しの名前はアーシャ。アーシャ=フレイズ。アーシャとお呼びくださいな」
彼女は蕾から花咲くような、誰もが魅了される笑顔を浮かべた。
「僕は……」
戸惑いながら口を開く。
「僕はイザナ。イザナ=ラグナス」
「いい名前ですわ。しかし、姓は捨ててくださいね。これからアナタは家とは関係ない場所で暮らすのですから。
だから私と同じフレイズを名乗ってくださいな」
「うん。イザナ=フレイズ。それが僕の名前」
口の中で転がすように呟いて、少年は笑顔を浮かべた。
これがはじまり。
少年が【最強】になるための一歩がこれからはじまる。
この時、イザナ=フレイズの物語の歯車が動き出した――
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