一話 はじまりはお姫様の声で
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『そうだな』 白蜥蜴は長い舌をチロチロと揺らし、頷いている。 「んじゃあ、行くよ!」 少女は力強く言うと、大股で紋章の王国に出入りするための門へと足を向けた。 「待っててね、【イザナ】!」 少女は意気込んでいたわけだが……。 いきなり出鼻をくじかれ、ピンチになろうとはこの時の少女は知らなかった。 .
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