177人が本棚に入れています
本棚に追加
「あの……なんだ……その……」
『……』
学校の校舎の裏庭で、今、愛の告白をしようとしている男がいる。
「えっと……うーんと……」
『……ウチに何か用?』
モジモジしている男に女が口を開く。
「いや……用っていうか……」
男の目は泳いでいた。
女は腕を組み、表情はどんどん歪んでいく。
「あの……俺と付き合ってください」
男は女に、自分の気持ちを伝え、軽くお辞儀した。
男からの気持ちを告げられ、腕を組んだまま口を開く。
『アンタがウチと!? 却下に決まってんだろ!!』
「えっ……なんで?」
男が、ガクッと肩を落とし女に問う。
『なんでじゃねーよ。ウジウジしてて人の目も見ないで……真剣さが全然伝わって来ないんだよ』
女の言葉に、男が徐々に涙目になっていく。
最初のコメントを投稿しよう!