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「なんでダメなんだよ。毎日メールとかしてたじゃん」
『それが理由で付き合えるとでも思ってんの? そんなのな……ただの暇つぶしに決まってんだろ。勘違いすんじゃねーよ!』
男の言葉に、女が声を上げる。
「……そこまで言わなくても」
『うるせぇよ! お前……この前、由紀にも告白したらしいじゃん』
「うっ……それは」
『そんな軽い気持ちで、好きなんて言葉使うんじゃねーよ。他の女はどうか知らないけど、ウチはそんなに軽くねェから』
泣きそうな表情の男に吐き捨てる。
「……お前、可愛いくせにトゲトゲしてんな」
男が負け惜しみのように言葉を返す。
『アンタに言われたくないから。さっさと消えな。目障りなんだよ!』
女の言葉に、男が肩を落として振り返り、トボトボと消えていく。
『ふんっ……。さーて、部活でも行こうかな』
女が背伸びして、さらりと言った。
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