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枯れ葉の舞い散る学校の前庭を、リズミカルに歩いていく。
彼女の名前は、坂井阿須香(さかいあすか)。
17歳の高校2年生だ。
阿須香の向かう先は、剣道部の活動場所である、道場だ。
阿須香は父の影響で幼い頃から剣道を学ぶ。高校生となった今、同世代では阿須香と張り合える人物はまずいないであろう。
容姿は抜群だが、幼い頃から父に鍛えられたせいか、性格がトゲトゲしくなってしまったのだ。
そしてその性格故に、友達付き合いがウマくいかず、本当の阿須香の性格を知る人物は、ほとんどいない。
学校内での会話、学校内での友達付き合い……学校内での全てにおいて、阿須香は皮を被って学校生活を送っている。
つまり……
上辺だけの付き合いだ。
『ちぃーっす!』
阿須香が道場に到着する。
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