姉と私

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体育館までの長い道のりを歩きながら、実香子と話し続けた。実香子とは席が近いので、何度か話したことはあったが、こんなに長く話したことはなかった。 実香子は話題が豊富だった。この高校の話題だけで、体育館までの長い道のりを話し続け、さらに内容も面白かった。入学してまだ日の浅いはずなのに、実香子は校長の髪の毛の鬘がどこの会社の物かというマニアックなネタまで披露してくれた。 私は校長が鬘だということさえ、知らなかったのに。侮れないわ。 体育館には既に2年生と3年生が集まっていた。前方右端に2年生、前方左端に3年生が並び、入り口付近である後方に1年生が固まって並ぶと、中央に空きスペースが出来る。その空間で部活動紹介をするのだろう。
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