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いい加減うんざりしていた。
チャライうえにしつこい男はやはり嫌いだ。
そんなある日、いつもの様に龍が校門で待ち伏せている。
深いため息を吐きながら、校門まで歩いていく。
何なら裏門から帰ればいいのだろうが、何となく負けた気がしていつも正面から帰っていた。
「お疲れ、翠。」
「…」
「俺との事、考えてくれた？」
「…」
その時、私達の目の前に仁王立ちした女が睨んでいた。
「ゲッ…梓…」
龍が小声で女の名前を呼んだ。
(…修羅場とか勘弁してよ。)
私はそう思いながら、その女の脇を通り抜け様とした。
だが体が前に進まない。
見ると、梓という女が私の腕を強く掴んでいた。
「イタッ…」
顔をしかめて女を見る。
女は私を凄い形相で睨んでいた。
「…何？」
私がそう言うと、女は叫びだした。
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