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「お前…バカだよな…」
「なっ…何よ!?」
何よってお前…。
「お前を気使ってここまでしてやったってのに……はぁ…」
「気使った!?…いきなり一人暮らししたいとか言っといて何言ってんのよ!」
声がデカイ……。
つーか逐一ボディ入れてんじゃねぇ!地味に響くわっ!!
「…はぁ……お前が婚約断りきれなくてかわいそうだったから少し距離を置いてやろうと思ったんだよ…」
こんな気の利いた奴は全世界に俺ぐらいだぞ?まったく……。
「離れられたら、寂しくて死んじゃうわよ……」
「…あっ?」
今愛音が何か言った気が…。
てか声小さ過ぎて聞こえねぇ…。
「うっさいわね!!こうなったもんはしょうがないの!!とにかく巧と私は許婚でクラスメイト、分かった!?」
「お、おう」
…なんだ?顔真っ赤にしてキレ出したぞ??
「それじゃあ晩御飯の時間になったらまた来るから、じゃ!!」
「お、おいっ!?」
バタン!
声をかけた時には愛音の姿はすでになく、ドアの閉じる音だけが響いた。
颯爽と出て行きやがって…。
俺の意見も聞けっつーの……。
…はぁ、これから毎日アイツの分の飯も作らないといけないのか……。
ん?
そういえば愛音の奴、最後になんか言ってたような…。
………………。
く、くく、くらっ、くく……。
クラスメイトーー!?!?
んな馬鹿なぁー!?!?
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