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「カギ、かけたよな?」
「うん、かかってた」
「チェーン、かかってたよな?」
「うん、かかってた」
なら何故お前はここにいる!?
お前はどっかの里の忍か!?
「どうやって入った…?」
「…合鍵」
「チェーンは…?」
「…ニッパー」
犯罪だよな?
平気な顔してやってるコイツがおかしいんだよな?
てかそんなデカイニッパーどこで買ったんだよ!?
「勝手に入るなよ…てか訴えるぞ…」
「カギかけるそっちが悪いのよ!まったく…いいから早く朝ごはん作ってよ、お腹すいちゃった!」
「飯は作るけど、不法侵入はやめろよ……出来たら呼びに行くって言ってるだろうが…」
「もうっ!巧は黙ってご飯作ればいいの!だいたい婚約者なんだら、夫の家に入ったって犯罪じゃないわよ!」
…コイツ、調子いい時だけ婚約者とか言いやがって…
「へーへー…なら俺は可愛い奥さんのために朝飯作りますよ~だ」
「っ!?」
顔を真っ赤にして焦る愛音。まったく、自分はよく言うくせに俺が言うと照れるんだから意味ねぇっつーの。
「…可愛い…ボソッ…つ、妻……私が巧の……えへへ…」
何か小声で呟いてるけど、あえてスルー。
さてっ愛音はほっといて飯作るか!
なんだかんだで高一の1年間が過ぎ、この生活にもなれてきた。
一年前の出来事は悔いても悔いきれないが、もうしょうがない!!
今日から始まる高二としての生活をたのしむか!!
「…だ、だめだよぉ……巧ぅ…えへへ……そ、そこは……しょ、しょうがないなぁ……えへへ……」
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