幼なじみと一年前

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カァー!カァー!カァー! ………………… …………… ……… … 「普通は小鳥だろ…」 窓から零れる朝の陽射し。 空を見上げれば雲一つない青空。 …しかし 何故カラス? ここはチュンチュン、が相場だろ…。 新学期早々鬱だわ。 俺の名前は御影 巧斗(ミカゲ タクト) 今日、波丘高校の第二学年に進級する一般男子学生だ。 少女漫画みたく美少年でもなければ、某推理漫画の高校生探偵のような秀才君でもない。 …まぁ強いていうなら運動能力は結構あるほうだと思うけど、なんか自分で言うのって気が引けない?普通…。 人に自慢出来る事といえば一人暮らしという事。 高校生の夢だよな、一人暮らしって。 波丘高校から歩いて20分の1LDKのアパート。 部屋事態そんなに大きくないから、まさに男の部屋って感じ。 風呂&トイレ完備、おまけにベランダからはオーシャンビュー。 これだけの立地条件でまさかの家賃月々4万円! うちの親は結構金持ちなはずなんだけど、何故か住む場所はここを指定してきた。 親父の事だから 『ここがお前ん家だぁ!!』 とか言って、マンションの一室ぐらい買っちまうんじゃないか心配してたんだけどな…。 俺的にはこのぐらいのスペースのほうが使い勝手もいいし、何より落ち着くから万々歳なんだけど…。 とにかく 誰にも束縛されず監視されない、かつ快適な一人暮らしが始まるはずだった…。 ただ一つの問題を除いて…。
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