幼なじみと一年前

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言われたからには行くしかない!ってことでただ今お隣りさんん家の玄関前。 一応挨拶用のタオルを持ってきております。 うん、俺って常識人。 …押せない。 何なんだ、この嫌な感じは? そして全身にかかる威圧感は? 俺にはわかる。 この扉を開けてはダメだと本能が叫んでる。 えぇい! 覚悟を決めるんだ! たかだか挨拶するだけだ! たとえ親父の企みだとしても俺の今の生活が脅かされる訳じゃねぇ! ピンポーン ……………。 「…あり?」 ピーンポーン ……………。 「留守かよ…」 俺の覚悟を返せ! 騒いでた俺がバカみたいじゃねぇかよ…。 「はぁ…帰ろ…」 ……………。 「すみませ~ん!!!」 ………うん? 「すみませんお風呂入ってて! あれ?いない? あっ、いたいた! 私に何の…よ…ぅ…」 ………フリーズ中。 「やっと来たわね」 ………再起動中。 「何固まってんの?」 ………アクセス完了!!! 「うわぁぁああぁあぁぁ!!!」 「きゃあっ!?」 走れ!走れ!!とにかく走れ!!! 逃げなきゃダメだ!!! その速さまさに疾風の如く! およそ3秒弱で自分の家に駆け込んだ俺。 「何でアイツが…」 あんまりだ…。 こんなのあんまりだ…。 あんっのクソ親父…! これじゃあただの拷問じゃないか! 次会ったら絶対… 「殺す!!!」 「…誰をよ?」 終わった…。
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