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「って訳だからよろしく」
「………納得いかねぇ」
結局あの後暴れる俺をビンタ一発で治めたコイツは、俺と向き合って説明を始めました…。
要はすべて高校に受かった時から決まっていたらしい…。
「まぁあんただけじゃろくな事にならないんだし、当然といえば当然よね!」
不幸だ…。
「べ、別に巧のためにこうした訳じゃないのよ!?…た、ただお父さんとおじさんに頼まれたから……しょうがなく……」
………はぁ。
ポニテを振り回し、次々にガツガツと物を言ってくるコイツの名前は藤森 愛音(フジモリ アイネ)
間柄で言えば幼なじみ。
ただ、ちょっと訳ありなんだよな…これが……。
愛音のお父さんは貿易会社の社長で、うちの親父はそこの総取締役…つまりNo.2ってこと。
しかも二人は高校、大学時代からの親友らしくて、家もご近所さん。
俺と愛音が仲良くなったこともあってか、親父達の親密ぶりにも拍車がかかった…。
毎晩毎晩俺ん家で宴会。
親父達のどちらかが出張の時は片方の家にお泊り。
そんなこんなで家族ぐるみのお付き合いを続けている我が御影家と藤森家。
調子にのってきた親父達は俺らが中学に入学する時に、俺と愛音を後継者にするって言ってきやがった。
でもそれはある程度予期してたさ、親父達の会社な訳だし……。
しかしそんな事はどうでもいい!!
問題はそこじゃない!!
…………………
……………
………
…
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