小さな私

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私は早く結婚して、家庭を持って、子供を生んで育ててって言う生活を心の奥で夢見てた。 でも、それは封印しないといけないと思った。 そんなんじゃ、駄目だって。 自分にいつも言い聞かせてた。 「私は家族みんなの為にお金を稼いで、楽をさせる為に生まれたんだ。出来るだけ社会的地位の高い仕事に就いて、喜ばせなきゃいけない。こんな夢は私のワガママに過ぎないのだ。私はお金に埋もれて死ねれば幸せなんだから。」 無理矢理、何度も言い聞かせた。 苦しくても言い聞かせた。 「今までこんな私の為に沢山のお金も使わせてしまった。どうにかしないと。絶対に稼いで行かないと。」 そうも思ってたんだ。 何てアホな小学生なんだろうね。
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