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ちゅんちゅん
「ん…。」
小鳥のさえずりで朋也は目が覚めた。
朋也は上半身を起こし体を伸ばしふと椅子に目をやるとそこには杏のジャンバーがかけてあった。
「っつ!!」
朋也は頭の中をとりあえず整理してみることにした。
「昨日杏が来て…。あっ!!」
朋也はばっ!と自分の手のひらと足の甲を見た。
「ふぅ…。夢…か。」
そこには傷一つなかった。
「一体あれは何だったんだ?」
朋也が疑問に思っていると扉がガチャリと開いて杏が姿を表した。
「あっ、朋也。おはよー。よく寝れた?」
「あっ…あぁ。おはよう。杏、昨夜俺何かあったのか?確か一階にいたはずなんだがどうしてここに?」
「全く、彼女が来て階段で足滑らせて気絶するなんてやれやれねぇ。」
「うっ…すまない…。」
朋也はふと窓の外を見ると見事に晴れているし今日は土曜日だ。謝罪も込め朋也はある提案をした。
「どうだ杏。天気もいいから遊びに行かないか?」
それを聞いた杏は満面の笑みを浮かべて
「うん!」
そう返事をした。
「朝ご飯できてるから食べよう。」
「そうだな。準備したら行くよ。」
「わかったわ。待ってるわ。」
そう言うと杏は部屋を出て行った。
部屋をでた杏はポケットからごそごそと五寸釘を取り出した。
「使わなくて良かった。」
杏はそう言うと階段を下りて行った。
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