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「じいちゃん!これ以上ディケイドに関わっちゃダメだ!!」
「どうしたの?士さんと何かあった?」
幸太郎を落ち着かせるようにゆっくり問いかける良太郎。
「どうしたもこうしたも!アイツは世界を破壊する者なんだよ?!」
「幸太郎、士さんはそんな人じゃないよ。モモタロスのことやジーク、僕達を助けてくれたじゃない」
「そ、それはそうだけど…でも、危ない奴に変わりないだろ!!…それに」
「幸太郎?」
アイツは…
「なんだ?田悟作はヤキモチを妬いてるのか」
良太郎の後ろから現れた士が自信ありげにふふんと鼻で笑う。
「なっ!!」
「やきもち?」
首を傾げる良太郎の肩に手を回しながら
「確かに俺は破壊者と呼ばれている。しかし世界を救い、賞賛も得ている。俺に憧れる気持ちは判る。が、悪いな。俺の心にはもう、決めたヤツがいる」
ニヤリと微笑する士に幸太郎が
「ちょっと待てっ!それじゃ俺がまるで」
「幸太郎、士さんが好きなの?」
やっぱりっ!!!
良太郎の反応に青くなる幸太郎、すかさず士が頷き。
「そのようだ」
「何勝手な事言ってんだ!!」
「なんだ、照れてるのか?」
「照れるかっ!!誰があんたなんかをっ!!!」
余裕たっぷりな士を睨みつける幸太郎は、良太郎に向き直り
「じいちゃん!違うんだ!!俺が好きなのは」
「それはさて置き」
横から良太郎を攫うように入って来る士。
「良太郎、言ってなかったが俺が心に決めたのは、お前だ」
「へ?」
「のおぉ―――――っ!!!」
波乱を呼ぶ告白
「答えはYESだけだ」
「つ、士さん!?」
「じいちゃんは俺のだぁ!!!」
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