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第12小隊は、スクランブルに入った。あわただしく走り回る隊員たち。
サン軍曹が無線にて伝える。
「全機搭乗完了!いつでも出撃できます!」
無線を受け取った立花中尉
「こちらエレファント了解」
ユウもサンと同じように無線を送った。
「全機搭乗完了!出撃OKです」
「了解!シルバーフォックス行けるか?」
立花中尉のお気遣いの言葉だ。
「はっ!大丈夫であります」
「全機出動!ターゲットは『アンノウン』!例のトシルリ基地の機体と推測される。スペックが不明の為、こころしてかかれ」
「「了解」」
…数時間後
小隊はそのポイント、市街地にいた。市街地と行ってもそれ程大きくなく、街のメインストリート沿いに家や車が破壊されているのが目に入った。
その跡を辿ると街の中央付近に一体の巨大で不気味なM.Aが居座っているのが、目視出来た。
周りには3機の警察用M.Aらしき残骸が、転がっている。
立花中尉がそれを視認して悔しがった。
「遅かったか…。第12M.A小隊!これより戦闘体制に入る。第一分隊は私と共に…、第二分隊は横道に入りターゲットの前方に廻り込め!」
「「了解」」
サン率いる第二分隊は横道に入り、敵機の前方へと向かう。
立花中尉とユウ達第一分隊は、扇状に広がりながら広いメインストリートを、ターゲットに向けてゆっくり行軍して行く。敵機が動いた這いずったような跡をなぞるように進むのだ。
奴はこちらに背を向け、微動だにしない。
行軍する道沿いは、車の残骸や壊れた建物が並ぶ。
キャノンを装備した2機が、射程距離内で足を止めた。ユウ達はプラズマガンを構えて、更に接近して行く。
「こちらレインボースワン…ターゲットは全く動く気配無しです」
「ジッ…こちらエレファント了解!相手の武器の射程距離がわかるまでは、余り近寄りすぎるな…。ハチとサーティンは援護射撃を頼む!」
「「了解」」
中尉機が指でユウ達に建物の影に隠れるように指示すると、ユウとジュリーは急いでその通りに建物の影に隠れた。
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