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新宮は、俺が少女ペットを飼っていることを知った上で、ビジネスの話を持ちかけてきたのか。
俺が働いている店に現れた、あの時にはもう……。
「あろうことか、お前は断りやがった。俺が勧めたビジネスの話を蹴りやがった……ッ!」
言いながら、俺の脇腹を抉(えぐ)るように蹴ってきた。
「それになんだ? 捨て台詞まで吐いて部屋を出ていったよな?」
前屈みになっている俺に正面を向かせようと、新宮は首輪に繋がっているリードを引っ張った。
「お前のためにビジネスの話をしてやった、この俺に向かって黙れだの、うるさいだのと喚いたあとによォ?」
「ッ!」
そして、今度は顔面に強く握られた拳が一発。
「俺とは一生関わりたくないから、金輪際、姿を現すなだとか……。抜かしやがったよなァッ!」
「ゔッ」
それから、蹴られた側の脇腹にも一発。
「知ってるか? そう言うの、恩を仇で返すって言うんだぜ? ……オイ!」
違う、絶対に違う。
そう言いたかったが、上から頭を殴られて俺は何も言えず、打撃の衝撃に耐えられずに膝を崩してその場に倒れた。
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