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「あ?」
けど、今の俺は違う。
「そんなに言うなら……」
俺は甲羅から頭や手足を出すようにして起き上がり、新宮と対峙する。
急に立ったせいか、立ち眩みがしてまた倒れそうになるが、なんとか踏ん張って拳を作る。
「うあァァァァァァァ……ッ!」
そして、腕を真っ直ぐに伸ばして新宮の顔面にパン──
「ァッ?」
──それは、いとも簡単に避けられて、逆にカウンターを喰らってしまった。
「ハハッ。なんだ、今の?」
結局、その場に倒れて俺は……。
クソッ。
俺はすぐに立ち上がり、ふらつく足を使って再度、新宮に殴りかかった。
「だからよ~。なんだよ、そりゃ」
やっぱり、避けられてボディーにブローを一発入れられて。
気持ち……悪い……。
「おェッ……。おえェェェ……」
「うおッ! コイツ、吐きやがった、キメェ!」
……クソッ。
全然、ダメだ。
「……エエェッ」
一発どころか、かすりもしないし届かないとか…………。
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