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──抵抗するのを止めた。
抵抗すればするだけ、暴力を奮われるだけだから。
「俺たちが徹底的に躾けてやったら、すぐにおとなしくなったけどな。ハハッ」
被害を最小限に抑えるために俺は、新宮の命令に文句ひとつ言わずに従うようになった。
新宮たちが飽きるまで、何をされてもひたすら耐えた。
「この前、会った時も言ったよな? お前は、俺の『犬』だって」
違う。
俺は犬じゃない。
「今も昔もお前は、俺の『犬』で、それ以外の何者でもない。俺に逆らえる立場じゃねェんだよ!」
「……違う。俺は犬じゃな……」
蹴られる。
倒れる。
「俺は……犬じゃ……」
「うるせェ!」
蹴られる。
「どうやら、お前にはキツイ仕置きが必要みてェだな?」
俺を見下ろしながら、新宮は醜悪な笑みを浮かべている。
「いや、それよりも……」
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