第一章 マリー

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そこにマリーはいた。 何故自分がここにいるのかはわからない。 島以外での記憶がないのだ。 マリーの最初の記憶は三年前、マリーが16歳の時。 ふと気付くと椅子に座っていた。 周りにはマリーと同じか少し上程の女達。 元は白だったであろう汚れた服を着せられている。 腰と足には鎖。みな椅子に繋がれている。 部屋は狭く、蒸し暑い。 オレンジの電球が三つ。 一つは切れかけているのかチカチカ点いたり消えたりを繰り返していた。 そんな部屋に十人程の女達。と二人の男。
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