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その日の放課後、2年生の間ではとある話題が飛び交っていた。
神崎千早(カンザキチハヤ)、彼の周りも例外ではない。
「おい、神崎聞いたか!?」
駆け寄ってくる部活仲間。
妙に慌てた様子。
また、あの話題か。
話す前から、何のことか理解してしまう。
「今日来た転校生、バド部に入るらしいぜ」
ほら来た。
見事に予感的中。
彼が話題になることは、前もってわかっていた。
ただでさえ転校生。
それだけで十分目立つ。
そのうえ、名門である一峰東宮のバド部に途中入部するとなれば、騒がれること間違いなし。
「それがどーしたー?」
「どーしたって………不思議に思わないのかよ!転校生だぜ?途中入部あり得ないだろ!!」
少し落ち着けよ………
心の中でツッコミ、苦笑いを見せる。
「絶対、そいつ先輩に目ぇつけられるって………入ったとたんぼこぼこだぞ………」
「別に問題ないだろ。先輩たちはバドでしかぼこぼこにしないし」
「まぁ………そうだけどさ………」
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