解釈

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それらの中でも特にウサギを苦しめたのは、仲間たちの輪に入れない疎外感でした。 そもそも共同体の中では、会話やふれあいによって自己の存在価値を見いだすものです。 それがないということは、己の存在価値を否定されているに等しい。 ある日ウサギはとうとう孤独感に耐えられなくなって、住み慣れた縄張りから飛び出します。 がむしゃらに走り続けて着いたそこは、見知らぬ場所。 自分の縄張りから出たことも無かったウサギにとっては、土も、草も、風や空さえも何もかもが違って感じます。 孤独感から逃げ出したウサギは、いよいよ本当に独りになってしまいました。  
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