2015年 5月1日 金曜日

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 悠輝はアパートの郵便受けに新聞を取りに向かう。  この時、寝惚けながらも近所が騒がしい事に気付き、軽く舌打ちをする悠輝。 「朝から皆さん元気だねぇ……」  騒々しさに苛つきながら自分の部屋の郵便受けを見ると、いつもはある筈の新聞がない。 「…… 今日…… 新聞休み? ……ん?」  まだ寝惚けながらも悠輝は郵便受けに手を突っ込んだ。  すると中から紙が折れるような音が聞こえた。  悠輝は新聞だと思いそれを引っ張り出した。  その手に持っているのは大きな茶封筒。  悠輝は首を捻りながら、それを持って部屋に戻った。  部屋に戻ると封筒をテーブルの上に置き、悠輝は顔を洗いに洗面台へ向かう。  例年より若干湿度が高い日が続いていた八蔵市。  悠輝はリビングの窓を少し開けていた。  そこからは外の騒ぎ声が聞こえてきていた。 「…… 随分今日は騒がしいな…… 何でもない金曜日なのに……」  顔を洗い終わり、水滴を拭き取りながら悠輝が呟く。  再びリビングに戻ると、ふと茶封筒が目に入った。  その大きな封筒に、悠輝は何やら異様な気配を感じ取った。
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