暗中模索

7/8
前へ
/89ページ
次へ
なんだ…。 やっぱりそうだったんだ…。 アハハ…。 笑いしか出てこないや…。 …あれ? じゃあ、圭君や恵ちゃんは? 「お…かあ…さん。圭…君…と…恵…ちゃんは?」 「圭君?恵ちゃん?」 「…うん。」 ほんの少しだけ、お母さんは黙っていた。 そして、重たい口をゆっくりと開いた。 「圭君と恵ちゃんなんだけどね…。その…。まだ見つかってないの。」 「…でも…声…聞こえるよ…。」 またお母さんは黙ってしまった。 何か悪いこと言ったかな…? 「翔、あまり言いたくなかったんだけどね…。いい…。本当に落ち着いて聞いて。」 口調が強くなった。 なんかあったのかな? 「圭君と恵ちゃんはね、死んじゃったの。」 …。 ……。 ………。 じゃあ、僕が聞いてた声って…。
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加