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そんな時、またあの声が聞こえた。
「おい、いつまで待たせるんだよ。」
「早くこっちに来ようよ。ねっ。」
声しか聞こえない。
触られている感覚もなければ、いつもしていた匂いもない。
じゃあ、やっぱり二人は…。
「な~んだ。翔はこっちに来ないのか。」
「残念だな~。せっかく誘ったのに。」
…どこへ?
天国?地獄?
二人は死んでいるはずだ…。
「何怯えてんだよ。行く場所は決まっているだろう。」
「そうだよ、決まっているよ。」
そして、二人は口を揃えてこう言った。
「地獄だよ。」
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