可能性、二割。

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「はい、集合!!」 「「「「「集合ーーーッ!!」」」」」 先生の一言で部員全員が集まった。 「……えー今日、初めて一年が入って練習しました。 知ってる人が多いと思いますけど、まぁ一応自己紹介しときます。 体育科担当、ラグビー部顧問の井織貴利(イオリタカトシ)です。よろしく。 ウチの部活は……」 あたしなりにしっかりと話を聞いてた……つもり。 多分あたしの顔怖かっただろうね(笑) 「……じゃあ、マネージャーからも自己紹介してもらおか。」 ……へっ?今、マネージャーから自己紹介をと……? 「みんな後ろ向いて。……じゃ真穂路、よろしく」 井織先生の言葉に反応して、部員全員が一斉にあたしの方を向いた。 「あ……はいっ」 あたしは動揺してしまい、声が小さくなってしまった。 動揺だってするよ、聞いてないんやから! 落ち着く為にも部員全員を一頻り見渡して、あたしは小さく息を吸った。 「……一年六組、原井真穂路です。 何かと力不足ですが自分なりに頑張りますので、 よろしくお願いします!!」 最後に深く頭を下げた。 頭を上げるとほぼ同時に、パチパチと拍手が鳴った。 「……うん、真穂路、いろいろとよろしくな」 「「「「「しゃーーーっす!!!!!」」」」」 「……はいっ!!」 上手く言えないけど、少しだけ、勇気が湧いた気がした。
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