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長い長い夜の季節。
凍て付く冬がやって来た。氷の妖精も、オーロラの波を泳ぎ、空を翔ぶ。
青年は、村を目指して、黙々と歩く。
延々と続く、白銀の世界。
村外れの古い家を見つけ、小さな窓から、中を覗き込んだ。
そこには、儚げな美しい少女が、家族と楽しげに、団欒している。
「神様、私に光の希望を、与えて下さるのですね。素敵な出会いに感謝します」
青年は、家の灯が消えるまで、ずっと、少女を見つめていた。
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