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晴れた、風が穏やかな朝。昨晩、青年が様子を見ていた木こりの家。
水曜日――――。
木こりをしている父親と、一番下の息子は、森の手前の、湖に魚を釣りに。
母親と5人姉妹は、村の中の洗濯場に。
祖母は、掃除を終えて、編み物を始めていた。
洗濯をする日は水曜日。川の水は、勢いよく、囲いがしてある、洗濯場に集まって行く。
大きな網袋の中に、洗濯物を入れ、紐を足場の支柱に結んで置く。母親と姉達は、少し離れた、緩やかな流れの、洗い場に行った。
「クルクル洗濯物が回って、面白いわぁ」
末娘のラリサは、楽しげな声で言った。
「ラリサ、駄目よ!流れが凄いんだから危ないわ!こっちに来なさい!」
「はーい。お母さん、わかったよぉ」
ラリサは、元気よく、母親と姉達のもとへ掛けて行った。
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