長い長い夜の季節

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   晩ご飯は、釣ってきた魚を油で揚げた物とジャガイモのスープだ。    「お父さん、凄い!沢山釣れたね。美味しいよー」    「ハハハ、今日は大漁だったから、半分は売りに行けたよ」       父親は、上機嫌で、酒を飲んでいる。      「ラリサ姉ちゃん、俺も頑張って釣ったよ!」       弟のユーハンは、ホッペを膨らませた。     「よく、頑張ったわね。ユーハン、頼もしいわ」       タチアナは、弟の頭を撫でた。      「タチアナ、熱が出たんじゃないの?顔が赤いわ」    「大丈夫よ、マリア。微熱だと思うわ。今夜は、早め休むから心配しないでね」      「熱だなんて大変だよ!私、タチアナお姉ちゃんの側にいるよ」     ラリサは、心配で姉の手を握った。      「ラリサ、タチアナは、母さんが看てるから、寝なさい。みんなも片付けが終わったら、休む事。明日は、パンを作って焼く日よ。朝早いですからね」      「はーい。父さん、母さん。おやすみなさい」       みんな、早めに寝床に行った。         ラリサは、心配で寝付けなくて、何度も姉の所を覗いた。そのたびに、母親に注意された。      
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