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けだるげな表情の彼は、かったるそうに右手を後頭部に据えたまま何歩か歩を進め、かと思うと唐突にあくびを漏らす。
察するに、彼もここの組織員だろう。
形のいい唇と、端整な顔立ちによく映える深緑の瞳。
手元で揺れる炎のように鮮やかな赤い髪は、水分をたっぷり含み、ほかほかと湯気をたてている。
どうやら風呂上がりらしい。
毛先からひっきりなしに滴る雫を、首元のタオルで熱心に拭う姿が何よりの証拠だ。
そんな青年から少し離れた所では、さらに十代後半くらいの少年二人が、それぞれ好みの場所に陣取って思い思いの作業に没頭している。
一方は熱心に、また一方は淡々と。
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