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カルサア国、城下町北東通りの露店。
「いらっしゃい。垂れ幕にも書いてあるとうり、このショップでは主に薬を取り扱ってるよ。
初めての人限定で2割引。」
と、ほかの商人に負けない位声を張り上げるのは赤毛の少年。
出店にしては珍しく薬を専門に扱う15歳の子供。
『時の行商人』なんて言う通り名持ちだったりする。
「毎度ありー!これからも御贔屓にー!
…と、いらっしゃい。なんにしますか?」
次の客は、長身で筋肉質の少しオドオドしたオッサン。
「あー…えっと、鬼をっ、じゃなくて風邪、風邪を治す薬を下さい。」
その人は、代金をテーブルの上に置き薬を受け取ると、猛ダッシュで走り去っていった。
「あ、お客さん、お釣り!」
少年は慌て叫ぶがオッサンは振り向く事無く立ち上がった土煙と共に帰えて行った。
「…なんだったんだ、アレは。」
少年は呆然と呟いた。
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