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この本を手に取っていただきありがとうございます。
私がトリックアートを知ったのはいつだったか…インターネットやテレビで取り上げられていたのは覚えているが。
「俺も描きたい!」
と子供ながらに思った記憶がある。
無論小さいころは描くことができなかった。なぜなら「坊やだったからさ」
……
しかしトリックアートは実際のところ人間の目をごまかすことはできない。それは人間が空間を3Dでとらえているから。
「携帯の写メ」という機能を手に入れてから、私のトリックアート人生は大きく変わることとなる。
画面に写し出されるのは、そう。「空間を平面化したもの」である。つまり三次元が二次元になったというもの。
「携帯の画面を見ながら絵を描けば、逆に二次元を三次元にすることが可能じゃないか!?」
そう考えた私は左手に携帯。右手に鉛筆というスタイルでイラストを描き始めた。
しかし現実は厳しく、携帯の画面の中の私の鉛筆は思ったように動いてくれない…。最初の作品はただの球体だった…
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