705人が本棚に入れています
本棚に追加
その頃。
夏樹は考え込んでいた。
クラスの女子達には、それが、カッコ良く見えて噂をしていた。
「ねぇ。今日の夏樹君。何か、カッコ良いよねぇ?」
「うん!」
そんな噂をよそに夏樹は、保健室での女子生徒の声が気になっていて……
気がつくと、目の前に親友の学がニタニタしながら、立っている。
「夏樹君、カッコ良いよねぇ。女にモテモテは良いね-!」
「嫌味か?それとも、ケンカ売ってるのか?」
「おいおい、そんな殺気だつなよ。ちょっと、からかっただけだろ?それより。曲、考えてたんだろ!?で、出来たか!?」
「うるさいなぁ!!曲!曲って!お前は、一度も作った事が無いよな!?」
「まぁ、俺は忙しいし」
「じゃ、俺はヒマ人か?」
「そこまで、言ってないだろ?夏樹?」
2人の言い争いは、エスカレートする一方だった。
教室の中では、クラスメイトがヒヤヒヤしていた。
「おい!?何の騒ぎだ?いい加減にしろ!!5時間目の授業始めるぞ!村上は、もう体は平気なのか?」
「ああ、なんとか……」
「夏樹?まさか、仮病を使って寝ていました……なんて、言えないよな?」
学は、ボソッ、と言って自分の席へ戻って行った。
最初のコメントを投稿しよう!