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「ちょっと!!一体、何騒いでるのよ!?家の外まで、聞こえてるじゃない!!」 百合子の姉が帰宅した。 「お帰りなさい。美奈子」 《月丘美奈子》        現在大学2年生。 以前は仲の良い姉妹だった……ある時まで…… 「あんたのせいで!!以前の家には住めなくなるし!!大学は遠くなって!もうイヤ!!ちょっと!早くそこどいてよ!!」 母親は、おどおどしながら 「ごめんね。美奈子。百合子が、またいつもの夢を見て……」 「自業自得でしょ!!」 美奈子は、そう言って、自分の部屋へ入ってしまった。    ――自業自得―― 百合子の心の中で、その言葉が繰り返し響いている。 母親は、察して、その言葉から百合子の気を反らす為に…… 「百合子?今日の夕食だけど、何食べたい?ママ、ちょっと、頑張ちゃおうかなぁ!?」 「別に……とにかく、病院へは行かないから」 母親の気遣いも虚しく。 百合子は自分の部屋へ入ってしまった。 ガチャン!と鍵を掛ける音が、母親の心に虚しさを感じさせた。 閉ざされた2つのドアを見つめ、2人の娘が、変わってしまった事に…… これから先、どうしたらいいのかと……思っていた……
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