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そんなようすを離れた校舎から見ていたのは夏樹だった。
「遅刻か……」
そう呟き。
左手は、ギターコードを追っているが。
ダメだ!出来やしない ……俺達、RAINもここまでか……?
夏樹は自分に腹を立てて頭を悩ましていた。
百合子と洋子はまた走り出していた。
急いで上履きへ履き替えて、
廊下を駆け抜け、階段を登った。
二人の教室は、二階の2年A組。
一時間目は数字だ。
いつも担当教師は10分遅れて来る。
もしかしたら……間に合うかも……急がなきゃ!!
また、腕時計を微かに見る。
洋子は必死に百合子の後を追っかけているが。
諦めたくなってきたのか百合子へ、
「もう、いいじぁん。間に合わなくても……」
そう弱音を言っていた。
そんな洋子に対して、
「ダメだよ!諦めちゃ!」
百合子は励ますようにに言った。
百合子の視界に、教室のドアが見えた。
あと、もう少し!!
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