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コヨリは、涙一つ流さず、息を絶えた。
この二日間で、俺は3人も殺めた。
人は、不意な出来事に、抗う力を忘れる。
そんな人間は、一分もしない内に、殺せる。
俺は、累計3分で人を3人殺した。
次に頭をよぎったのは、証拠いん滅。
俺はすぐに取り掛かった。
あのメールが、まさか俺の元に届いていたとも知らずに。
返り血が取れないでいた。
タクマの返り血だ。
少々、冷静になって殺るべきだった。
ふと振り返ると、距離10cmも無く、目の前にコヨリがいた。
死んだはずのコヨリが。
声が出ない。
叫び声をあげたいのに、出ない。
体は動く。
というより、動かされている。
俺の両手は、十字架に張り付けられたかのように、浮かぶ。
左右を見ると、それはユウヤとタクマの仕業だった。
俺は、察した。
ここで死ぬのだと。
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