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「か…賭け…?」
まさか…
「賭けるモノは分かってるよな」
ナオ…か…?
「競うのは、英・国・数・理・社の合計点数。さて、おれとおまえ、どっちが勝つかな。」
余裕の笑みを浮かべながら、席を立つ間宮。
「おっ、おいマコト!………………言うだけ言って席に着いちまったよ、あいつ。なんだ?賭けって。トオルは賭けるモノ分かってんだろ?一体、なに賭けたんだよ?」
そんなん、言えるワケないでしょーよ。
「えっと~…お菓子?」
あまりにもウソくさすぎる答えにナオはふてくされる。
だって、言えるワケないよ!
賭けの内容を教えちゃったら、間宮はナオの事が好きなんだよって教えちゃうようなモンでしょ?!
そしたらナオは…
ナオは、間宮の所へ行っちゃうかもしれない…
中学時代から仲が良くて、気心知れてるんだもん…
ナオを幸せにする自信は、俺の方がある!
だけど…
もしかしたらナオは…
間宮を選ぶかもしれない…
~~~~~いやだっ!
そんなの、許さない!
そもそも俺が、間宮に勝てばいいだけの事!
よし!
休み時間だけで脳に詰め込んで、なんとしてもナオを渡さないぞ!
俺はもう、それはそれは必死に、教科書を読みあさり頭の中に詰め込んだのでした。
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