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生物・技術家庭・現代文。
9割は越した。
テストが終わってから、教科書を広げて、何度も何度も答え合わせをした。
間違いなく、3教科とも9割を越した。
あとは細かい採点結果で、合計するだけ…
答案が返ってくるのは、教科ごとの授業の時だから…
来週には、全て分かる…
歴史が、イタかったな…
数学も、ヤバイかも…
ああ…
テストが終わって、あとは帰るだけだけど…
なんだか頭がボーッとする…
気が抜けちゃったからかな…
「トオル、顔が青いぞ。」
いきなりナオのドアップ…
ナオ、心配してくれてるの…?
「おい、歩けるか?」
立ち上がった瞬間、視界がぼやけた。
「だ、大丈夫か?!家まで送ってってやるよ!」
「え…いいの…?やったぁ~…」
あ…
ホントに元気出ない…
声にも笑顔にも、覇気がな~い…
「待てよ、平塚。おまえ今日、妹の誕生日パーティで早く帰ってこいって言われてんだろ?」
うぅっ…
なんかもう、間宮に、エルボーを食らわせたい…
「そうだけど、コイツの事ほっとけねーよ。」
ふふ…
やっぱりナオは優しいな…
口は悪いけど、愛情は深い…
そんなナオが傍にいてくれるから俺は、頑張れる…
「いや、だから、おれが代わりに送ってく。」
……………。
バタッ
俺は倒れた。
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