テストは散々

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「間宮は可哀想な人だね。」 「は?」 心から、そう思う。 「ナオは、俺を好きになってくれた。男とか女とかじゃなく、俺という人間を好きになってくれた。人を好きになることに、理由がある?規則がある?間宮は、誰かを本気で好きになったこと、ないの?わからないの?」 間宮は黙って聞いていた。 「俺とナオが愛し合ってるのは、決して悪いことじゃない。間宮にとやかく言われる筋合いは、ないよ。」 珍しい。 俺がこんなに喋るなんて。 それだけ間宮に、腹を立てているという事。 「俺は、そうやって否定される事に慣れてるけど、もしナオにもそんな事言ったら、本気で許さないから。」 「ああ…わかった。悪かった。」 意外にも素直に謝る間宮。 そこで俺も冷静になる。 「…とりあえず、今日はありがとう。学校からかなり距離あるのに、おぶってくれて。」 「いや、大した事じゃない。」 そして間宮は、悪かったな、と再度謝って、帰って行った。 間宮はナオに、恋愛感情をもっているワケじゃなかった。 ただ、心配だったんだ。 ナオの親友だから… あれ? それじゃあ、賭けたモノって一体なんなんだろ? 俺はてっきり、ナオ争奪戦だとばかり思ってた。 明日、間宮に聞いてみるか…
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