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次に少年がオーリーを決めた時。
遥か上空をフライングモデルのBD機が通り過ぎた。
機体の背部には
鷹のような茶色い翼。
恐らく鷹をモデルとした
バードシリーズのBDだろう。
風に乗っているのか
翼を羽ばたく事なく
噴水広場の上空を
横切って行った。
「あっ!」
巻き上がった強風が
少年の帽子を飛ばし、
それは私の目の前に・・
拾い上げた帽子からは
甘い香りが漂っていた。
「すみませーん!」
気が付けば
帽子の持ち主が目の前に・・
「かっこいい」
「えっ?」
「あ、いや・・そのっ!・・ごめんなさい」
少年を目の前にして
何を思ったのか・・
私は心の内で思った事を口にしていた。
「何で謝るの?」
「いやっ! だから、そのぅ」
恥ずかしい。
つい口走ったとはいえ、
好意丸出しじゃないか・・
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