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広大な台地を物凄いスピードで滑走していくBD。
機体を斜めに倒し大きく円を描くようにしてターン。
後はバグリア目掛けて一気に加速。
「コアから光りがっ!」
「大丈夫」
機体を屈めテールを強く踏んでジャンプする間際、さらにボードは加速する。
「グギィヤッ!?」
もう凄いとしか言いようがない。
BDでフリップを決めたのだ。
回転の掛かったボードはジェットの勢いで機体から離れ、バグリア目掛けて一直線に吹き飛んで行く。
コアから放たれる光線よりも速くボードが貫きバグリアは消滅した。
「凄い凄い! BDでフリップ決めるなんて凄い!」
「ボードと一緒に着地してないから・・トリックは決まってない」
「それでも凄いよ!」
胸が高鳴るこの感覚・・
私は今 物凄く興奮している。
操縦桿を握る手の甲には彼の温もりを感じ、彼は私の手を握りBDを操作している。
二人で一緒にこの機体を踊らせているような・・そんな感じ。
彼が決めたトリックも、あたかも自分が決めたかのように感じる。
念願のBD操縦に好きな人と一緒に搭乗出来るなんて・・
もう顔が緩みっぱなしだ。
このまま勢いでキスでもしちゃいたい。
なーんて変な妄想を思い浮かべてしまうほど私はのぼせ上がっていた。
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